ハピネ地シアワ星

人生のオタク

るなしい 最終巻感想

完結おめでとうございます。
凄い漫画でした……。

 

るなしいは姉に薦められて読み始めた漫画です。
確か1,2巻しか出てない頃で、何故かもう完結している作品だと思い込んで読み始めたのでコミックス読み終わったあとめちゃくちゃ続きが気になって困った記憶があります笑
マンガ沼では川島さん激推しのためちょくちょくるなしいの話が出てくるので、ぜひマンガ沼も見て欲しいです。

 

最終巻

いや……本当にとっても良かったです。
私は映画や漫画を見終わった後、というか見ている最中から頭に感想が言葉でポンポン浮かぶタイプなのですが、読了後胸はいっぱいなのに言葉が何も浮かびませんでした。こんなの初めて。

 

何ていうんでしょうね、どういう感情で読むのが正解なんだろうって思いました。
物語の冒頭はるなが捕まっているところから始まるじゃないですか。そしてるなは「火神」を通した信者ビジネスを仕事にしている。多分私はるなを「悪いことをしている」と思って読んでいたんじゃないかなって。でも最終巻まで読んでこの結末(火神の医学の破綻)はるながかわいそうだ、悲しい、とるなに気持ちを寄せていました。でも私はスバルみたいに火神が「いる」のを事実として受け取っていない。だから私は「神の子が生まれ、歴史を繋げることが出来たこと」に対し、感情をどういう風に向ければ良いのか分からなくなったのかなって思いました。これは本当に良いことなのか、悪いことなのか。私には判断できませんでした。
塔子ちゃんの「このまま逃げちゃおうか」ってセリフを挟むのとっても良いですよね……。るなが居なくなってどうしたら良いのか分からなくなるほどるなに依存していた塔子ちゃんだったけど、妊娠、出産を経て子どもに対する情が湧いたんですよね、きっと。るな目線というか火神ベースで見たら塔子ちゃんが赤子に対して感情が芽生えるシーンって別に必要が無いと思います。でもそのセリフがあるおかげで塔子ちゃんには塔子ちゃんの人生と感情があるんだよねって思えてとても胸に来ました。

 

 

「だってパンツ取ってくれたのよ」

このセリフがさ……。本当に凄いよ……。このページ見た瞬間にもう……涙が溢れてきちゃいました。そしてこのセリフを見るだけで涙が出る体になってしまいました。すげぇよ。
なんかこのセリフってるなが「普通の女の子だ」って言うのが強烈に分かるっていうか……。基本的にるなの心情って描写されて来てないんですよ。作中では他人から見たるなしか分からなくて、だからるな本人が「神の子」であることを本当はどう思っているのか一切分からない。でもこのセリフひとつで周囲から浮くことやいじめられていたことにとても大きな辛さや孤独を抱えていたんだろうなって想像出来ちゃう。だって大人になった今でも「パンツを取ってくれた」行為がるなにとってとんでもなく大きくて、捨てることが出来ない感情を育てるまでになっているんだよ。そりゃそうだよなって気持ちとそうだったのかって気持ちが入り混じります。神の子である以上「恋心」は捨てなきゃいけない。好きを忘れるために嫌いでい続ける必要がある。そう思ってるなは「嫌い」を証明するために執着する。ケンショーを騙すことは「嫌い」からの復讐かもしれない。でも子種にすることは「嫌い」からの復讐なのだろうか?ああ〜〜考えても答えが出ない複雑な感情〜〜〜。
るなの「私なんか無理でしょ」ってセリフも、外野(読者)から見たらえ?何の話?ってぐらいズレていると言うか低次元な感じがします。でもるなはずっとそこに囚われて、そこにこだわっていたんですよね。そしてるなは抱いて貰ったところで何も満たされないんですよね。一時の欲で人生を懸けてやっていたことを全て失った。今までのことを全部無駄にしてしまったと喪失感と後悔に襲われるるな。るなの中では今まで自分が我慢や無理をしてやってきたことを自分で台無しにすることになったんだもんね。悲しすぎる。
るなしいは純粋におもしろい!という気持ちがありましたが、やっぱり「いったいどうして捕まっちゃうんだ?」というのも気になり読み進めていました。るなが失脚した理由って、こんな言い方をするのも嫌だけどあっけないというかこんなことで?って感じてしまうようなものでした。だってるなって本当に「神の子」としてずっと生きていて、火神第一で行動していたはずなんですよ。そんなスッゲーるなの失敗が「ケンショーくんへの執着だけ」って言うギャップがね。火神目線で考えると「恋愛をしたせいで罰が下った」んですよね、やっぱり……。火神にとって恋することは相当重いことなんだろうな。

 

 

執着

これって執着していたのがるなだけじゃないからたどり着いた結末ですよね。もしかしたらケンショーくんはるな以上にるなに執着していたのかもしれない。ケンショーくんは高校生のときからるなに勝つために生きてきたんだよ。るながケンショーくんと再会したのだってケンショーがもうずっとるなに執着していたからじゃないですか。異常な執着心だと思います。るなはケンショーが自分に執着していることをどう思っていたんだろう。そもそも執着されていることに気付いていたのだろうか。それともそんなことに気付かないぐらいに自分の気持ちを捨てることに必死だったのだろうか。
ケンショーくんって相当コンプレックスが強いですよね。4巻で樋口くんに対して「俺のは実力じゃないんだろ?」と笑顔で零すところ、ぞくっとします。そのコンプレックスがあったからケンショーくんはるなに執着をしていたんだろうなって思います。ケンショーはるなに憧れていて、そんな凄いるなさんと対等になれれば自分のコンプレックスが全部無くなると思ったんだろうな……。ケンショーの背景についてそこまで詳細に描かれていないけど、彼のコンプレックスって家庭、もっと言えば母親が核なんだろうなって思いました。
結局るなもケンショーもどちらも「一時の感情」に後悔をしています。そしてその二人の「一時の感情」にいろんな人が巻き込まれてるんだよなあって思うといろいろ考えさせられるなあ。てか岬ちゃんが良い子すぎる。もっと怒ったり泣いたりして良いよ。なんでこんなしっかりした良い子がケンショーくんと付き合ってるんだ……。

執着って「他に選択肢がない」という状況、思い込みから生まれると言います。
ケンショーは「るなと並ばない限りコンプレックスが消えない」と思っていたのかなって思います。本当はるなと並ばなくてもコンプレックスを消す方法なんていくらでもありますが、ケンショーの中にはその選択肢しか無かったんだと思います。ケンショーって「神の子」であるるなと自分は同じ人間だって証明したくて頑張っていたんだろうけど、ケンショーくんがるなは自分と同じ普通の女の子だったって証明しちゃったんだなあ。っていう風に考えるとにんともかんとも言えぬ感情になりますな……。

 

 

まとめ

どうまとめて良いのか分からない。昨日読み終わったばかりなのでまだ咀嚼出来ていないのかもしれません。とにかく面白い漫画でした。読み直せば読み直すほどスッゲー!ってなりそう。

読めて良かったです。お疲れ様でした!