ドラえもん 新・のび太の海底鬼岩城を観てきました。
とっても面白かったです。
海底鬼岩城
私は海底鬼岩城に思い入れが強く、と言うのも自宅にビデオがあったためかなりの回数を観ているんですよね。同じ理由で旧ドラ映画は夢幻三剣士も思い入れが強いです。

ちなみに2025年に行われていた神保町のドラえもん映画祭りでは、海底鬼岩城を鑑賞しました!
なので今回のリメイクは発表されたときからもう涙が出たくらい大喜びしてしまい、ずっと上映を楽しみにしてました。しかも脚本が村山さん。夢かと思いました。私は村山さんの脚本が大好きで(まずスター☆トゥインクルプリキュアが超好き)、プリマジでもこの話めっちゃ良い!好き!って思った回のほとんどが村山さん脚本回でした。そこまで分かりやすいことある?って感じでウケるよね。
ドラえもんのリメイクって軒並み最高に面白いというか、個人的に大好きです。リトルスターウォーズは映画館で観たとき面白すぎてびっくりしましたね。ドラえもんのリメイクって旧作で「ウケる」と思った箇所が変更・修正されてるので凄く見やすいなって思います。そしてそのうえで新しい着眼点と言うか、新しいメッセージを感じられるのでマジスッゲー!ってなります。
今回の海底鬼岩城も旧作で「ウケる」って思ってたところがとても見やすくなっていました!何故か未来の道具を持ってる海底人とか長尺教育ドリームとか……教育ドリームは幼い頃に名前を聞いて「何それ」って感じで大ウケだったので、無くなってたら寂しいなあ、でも教育ドリームって名前が教育に悪いから変更かカットされるかもって思ってたので名前が残っているかつ見やすい尺になっていたので心の中で手を叩いて喜びました。あとはエルのキャラクターとポジションですよね。旧作のエルってよくわかんない人というか、ウケるって感じだったので……。捕虜にされたドラえもん達を自宅に招こうとする謎のフレンドリーさとか何!?爆笑って感じだった。あそこの逃げられるシーンめっちゃ面白くて好き。リメイク版ではちゃんと意思や彼の人生を感じました。
藤子・F・不二雄を感じた
想像していたより全体的にストーリーラインは旧作のままで、そのままのセリフも多かったなーと思いました。何よりも全体の構成?って言うか、前半はコミカル調で子どもも笑えるギャグシーンなどを挟みつつ、作品のメッセージの提起の仕方もめちゃくちゃ分かりやすかったんですが、メッセージの回収の仕方や繋げ方が渋いと言うか、見ててすっごい藤子・F・不二雄っぽいなって思ったんですよね。
藤子・F・不二雄っぽいってどういうことや?って聞かれると説明するのむずいんですけど、今回の映画って描写?とかメッセージが哲学的だなって感じたんです。そして淡々としてて、自分の感情とかはよそに世の中の不条理を突きつけられるような感じ……。とにかく観終わってまず藤子・F・不二雄ぽかったなあって感じたんです。
哲学
多分もっとのび太の感情に焦点を当てて、ゲストキャラとの関係性をゴリゴリに描いて激情モリモリドラマチックに描くことって出来たと思うんですよ。でもそうしていないということは、あえてそれを選択しなかったのかなって思えました。
本作のエルって多分のび太達と出会う前から心にモヤモヤを抱えていて、一人で悩んでいたんじゃないかなって思うんです。で、のび太達の姿を見て自分の中で引っかかっていたものの正体に気付く。誰かに諭されて変化する訳じゃないんですよね。何故自分は陸上人を助けたのか?という自分の中の疑問を、のび太達が自分を助けた姿を見てその答えに気付くって言うストーリーの作り方がめっちゃ良いなって思いました。自分の心の中の疑問に真っ向から向き合って別の答えを出すのって凄く大変だししんどいと思います。国レベルの話だし、エルは凄いなって思いました。
エルとのび太を友達にしてエルを変えるってストーリーにも出来たと思うんですよね。というより真っ先に思いつきそうなストーリー展開と言うか。でも、今回のエルって、ひとりの人間として人生を歩んでて、たまたまのび太達と人生が交錯して、その瞬間に気付きを得た、そして我々はその瞬間を外から観ている。って感覚でした。だから我々視聴者にもエルと同じように「この物語を観てどう思って心に何を感じたか考えて欲しい」ってことなんかな〜って思った。言語化がうまくできなくて説明が難しい!!!
あと「理不尽」って言葉の使い方がとても良かったです。原作コミックにある表現なのかな?そういう言葉の使い方にも藤子・F・不二雄みを感じたのかもしれません。
バギーちゃん
やっぱ一番語りたいのはバギーちゃんです。
本作のバギーちゃんは旧作よりも感情が無い存在として描かれていた気がします。旧作のバギーちゃんはわりと感情的で機械だからと言うより性格にやや問題がある印象でした。今回のバギーちゃんは意思のある機械では無くAIに寄せていた感じ。今の時代ってAIが普及し始めていて、バギーちゃんはオンボロ中古品という背景もあり未来の時代だと古め、つまり現代のAIに近いイメージなのかな?とか思った。これは今の時代にしか作れない海底鬼岩城だなって思えました。
バギーちゃんはのび太と会話し、しずかちゃんの心遣いに触れることで心が芽生えたんだなって感じました。旧バギーちゃんはしずかちゃんが唯一優しくしてくれるから嬉しいし好きって感情があって、バギーであることが悲しいとまで言ってました。新バギーちゃんは嬉しいとか好意とかそういう感情は無いし、なんだろう、心が芽生えたって言うよりもともと持っていた心に重点置くようになったって感じなのかな。自分の中ではA3!のガイさんのイメージに近いかもしれん。「心」について知らなかったから「感情」を感じて来なかったみたいな。心に対してバグって表現を置くのも個人的に好きでした。私もよくコントロールが出来ない感情に対して人類構造のバグでは?と思うので。
バギーちゃんがポセイドンに突っ込んだ時に、バギーちゃんの心情や思考が語られないのも印象的でした。でもそりゃそうだよね〜〜ってなる。だって今のバギーちゃんには思考やロジックなんて無く、ただ心に浮かんだものに従って行動してるんだもんね。多分このバギーちゃんは頭の中で「これは理不尽な行動だ、でも僕はこっちを選ぶ」とか考えちゃったら感情のまま突っ込むことなんてしないんですよね。ジャイアンとスネ夫が死にかけたときシミュレーションしたけど最適解がないから動けなかったとか安全装置が作動してるから動けないって描写も良かったです。あれがあるから最期のこのシーンがめちゃくちゃ心に来ました。そう言うのも全部ぶっ飛ばして心だけで動いてるんだなって。ちなみに今この感想書きながらアホみたいに泣いてます。私はまだバギーちゃんの死を消化していない。バギーちゃんが爆発するの知ってるから写真撮るシーンとかしずちゃんがネジに絵を描くシーンとかもう辛くてその時点で悲しくて爆泣きしていた。ワンチャンそのネジからバギーちゃんの意思が産まれ復活する展開あるかなって期待したんですが、そんなことはなく……確かにF先生だったらそうしないだろうな……とも思った。
今回の映画って何が正解で何が正しいのか、なぜ理不尽な行動を取ってしまうのか、自分の心に従ったものは正しくないかもしれない、みたいな「正解を出すことが正解じゃない」っていうのもあって、だからバギーちゃんの最期について多く語らずに、バギーちゃんの行動に対してのび太達の感情にフォーカスしすぎず、肯定も否定も答えも出さなかったのかなって。のび太を始め我々の感情を整理する間もなく展開が進んでいくのがめちゃくちゃ印象的でした。それもすっげー藤子・F・不二雄ぽいなって思った。
バギーちゃんが爆発したシーンを目の当たりにしたのび太、しずちゃん、ドラえもんの理解が追いつかない呆然とした感じと何も知らないジャイアン達との会話シーンって本当に胸に来るものがあって、のび太達の反応ってまさしく人が亡くなったときの反応だと思うんですよね。全然整理出来ないんですよね。でも時間は進んでくっていう。EDのイラストも凄く良かったな。リメイク版では環境汚染的な面はフォーカスされていませんでしたが、EDイラストで描写するっていうちょうどいい塩梅でした。旧作のラストで突然環境について語るスネ夫がおもしろくて好きでしたね。
みんなで一緒に
今回は「みんなで一緒にするとどうなるか」っていうのも核にあった気がします。冒頭からのび太達がめっちゃ仲良くて友達!って感じがありました。みんなで宿題を片付けるシーンがとても顕著で印象的でした。
バギーちゃんやエルの心の気付きもひとりじゃ絶対気付けないものなんだよね。「哲学すること」って絶対ひとりじゃ出来ないと思う。考えているときは自分ひとりだったとしても「自分の中に無い別の何か」があって初めて疑問が湧く気がするのよね。私はよく哲学カフェに参加するのですが、やっぱり他人の話を聞くとそれだけで広がりが凄いんですよね。自分だけだと深掘りは出来ても広がりは産まれない気がする。だから友達や他人が大事なんだろうなって思いました。
とりあえず締めます。まとまりが無いと言うか、まとめがなんか出来ない。
4DXも観る予定です。4DXだとめっちゃ盛り上がるだろうな〜ってシーンがたくさんあったのでとっても楽しみ。
バギーちゃん単体のラバストとか欲しいんだけど売ってなさそうだった。無念!
おわり